Junji 自然to暮らしのデザイナー@GlocalGreenLifeLab

地球と自分を大切にする暮らしの実験室

航空産業よりも地球に負担をかけていた「食べることについて考える」

今日食べるものから考える社会問題

今日は何をたべましたか?その食べ物はどこで作られましたか?

 

そして残さず食べれましたか?残された方、その残りは生ごみにしてゴミの日に出しますか?

 

それでは、少し読んでみてください!

 

[目次]

1. フードロスの環境負荷

2. フードロスの原因

3. 食糧と飢餓

4. 感想

 

1. フードロスと環境負荷

近年、問題となっているフードロス。実はかなり環境へ負担をかけています。

どのくらい負担をかけているでしょうか?

 

大量な温室効果ガスを排出する航空産業。

北欧諸国の環境先進国と呼ばれる国の人々は、「飛行機を乗ることがダサい」みたいなことが浸透しつつあります。

 

そんな航空産業のCO2の排出と食品廃棄して燃焼する際のCO2の排出は、どちらがCO2を排出しているでしょうか?

 

こんな質問するから、答えはわかると思いますが、

そうです。後者の食品廃棄の燃焼の方が、CO2を排出しています。

 

 

食品廃棄の排出量は、人的に排出したCO2の総排出量の8%です。

ちなみに航空産業は総排出量の1.4%です。

#航空産業の約6倍

 

廃棄された食糧は生ごみとして燃焼されます。

生ごみは水分をかなり含んでいますから、燃焼するのに多くのエネルギーをかけます。

 

廃棄された食糧の燃焼以外の処理方法に、生ごみを埋め立てる方法もあります。

しかし、生ゴミや排泄物を埋め立てると、メタンガスが発生します。

メタンガスはCO2の28倍もの温室効果ガスを生成します。

 

大気中にあるメタンガスの寿命は約12年と言われています。

CO2の寿命は、自然界に吸収されない限りほぼ永久的に大気中の残ります

#永久凍土が溶け始めると

#メタンガスが発生して

#急速に温暖化する

#と言われています

 

では、生産・加工・流通を含めた食糧システムの温室効果ガスの排出量はどうでしょうか。

気候変動について世界中の科学者たちが研究しまとめた報告書であるIPCCでは、

なんと温室効果ガスの排出量の1/3を食糧システムが占めています

そのうち3割は食品廃棄です。

#IPCCの説明↓↓

www.data.jma.go.jp

 

 

 

 

 

 

世界全体で見ると、国土面積が小さい日本にはあまり関係なさそうに見えますよね。

 

しかし、実は、日本の食糧廃棄は、中国・アメリカに次ぐ、3番目に多いのが日本

こんな国土面積が小さい日本が3番目に多いというのは驚きですよね。

 

雑居ビルや駅内などで飲食店の勤務経験がある方は、もしかすると実感されいるかもしれません。

わたしは学生時代に福岡市の繁華街である博多駅の横のビルの飲食店でアルバイトをしていました。

そこのビルではかなりの量の生ごみを廃棄しています。

 

ごみ収集で働いている友人はこんな話をしていました。

彼は、「週末・休日の繁華街のビルは一回で収集できないから、何度も往復してゴミを回収する」と言っていました。

 

そうやって、かなりの量の食べ物を捨てている私たちですが、世界には飢餓で苦しんでいる人たちがいます。

その数は、8億2000万人以上。そのうち、1億5000万人の子どもが長期の飢餓で苦しんでいます。

 

2.フードロスの原因

食べ物が捨てられる理由に、わたしたちがどうしても食べきれずに残したりしますよね。

 

しかし、食べ物が私たちの目の前に置かれる前にも大量に野菜などが廃棄されています。

 

なぜ廃棄されているか。

それは、見た目・形が悪いからや、色やサイズが良くないことによって廃棄されます。

 

美味しく食べられるにも関わらず、採れたてにも関わらず、このような理由で廃棄されます

 

わたしは、半年間ほど週に3日、農家体験をした経験があります。

農薬や化学肥料などを使用して作物を育てる慣行農業での経験です。

 

サイズは大きすぎたり形が悪いと、綺麗に収穫用の箱に詰めれなくなり、作物を多く箱に入れることができないため、廃棄していました。

 

また、収穫されたとしても、少し地面に落ちてしまったり、ビニール袋に綺麗に入れるために葉を包丁などで落としたりするのですが、「綺麗な野菜」の基準からは外れるような葉の落とし方をするとそれは廃棄になります。

#大根の葉を少しも残さずに切ったりとか

#みかんのヘタをとってしまったりとか

 

私がお世話になったその農家の方に、

「味も変わらないのに捨てる意味はあるんですか?」

と聞きました。

 

すると、「消費者は形が悪いもの買わない。そして売れないで捨てることになる」と返ってきました。

実際に野菜を買って、中の状態が悪いと、買ったお店にクレームもくる、と。

 

「この野菜を育てた農家はどこの農家?」とも消費者から聞かれたいう始末。

 

野菜の形とはなんでしょうか。調理しないまま、その形のまま食べるわけではないのに。

 

わたしたちは生産することを体験した方がいいと思います。

どのくらいの量の野菜がいわゆる「綺麗な形の野菜」なのか。

知る必要があります。

 

3.食糧と飢餓

 

膨大な数の食糧が廃棄されていても、世界には食糧を得ることさえできない人たちがいます。

 

国連で2019年7月に発表した『世界の食糧安全保障と栄養の現状』の報告書によると、世界には8億2000万人以上の人々が飢餓状態に。

 

さらに45カ国で5000万人の人々が、飢饉の一方手間の状況です。さらなる悪化も予想されています。

記録的飢餓が拡大: 世界の食料安全保障と栄養の現状 | World Food Programme

 

飢餓の複数の社会問題が絡まって、飢餓をひき起こしています。

 

経済情勢、気候変動、コロナウイルスパンデミックウクライナ侵攻…

 

そこで深刻な飢餓の状態にあるアフリカの食糧危機の状況についてです。

 

アフリカは世界の耕作地の60%を占めます。

しかし食糧の多くは輸入に頼っている状況です。

 

1970年代までは、比較的にアフリカは自給自足が可能でした。

しかし現在は過度に食料依存に頼っている状態です。

 

理由は気候変動や内乱情勢、コロナパンデミックウクライナ侵攻など。

 

内乱・紛争や気候変動の影響で、アフリカ内の食物の不作が飢餓を引き起こす原因に。

 

そこでコロナパンデミックで食糧の輸入が難しくなり、飢餓の人口を急速に増やす。

 

さらに、アフリカの14カ国は穀物の輸入の半分以上はロシアとウクライナに依存していたため、飢餓人口の増加に拍車をかけます。

 

現在起こっている社会問題は、繋がっていき、さらに悪化させます。

 

感想

 

世界には、食べ物が多すぎて廃棄することが社会問題になる国もあれば、食べ物がなく苦しんでいる人々、亡くなる人々がいます。

 

極端な二極化はさらに、極端にしていきます。

 

だから食を大事にして、感謝して食べよう、ということで終わらせたくありません。

 

この生産・流通・消費・廃棄までを意識してみて、問題を見つけることをこれからもやっていきたいと思います。