Junji 自然to暮らしのデザイナー@GlocalGreenLifeLab

地球と自分を大切にする暮らしの実験室

豊な森づくりのために!

皮むき間伐のはなし

自分で話していて楽しい「森のはなし」シリーズです!

 

福岡県糸島にて森づくりをしてきました!

 

持続可能な森のつくり方。人だからできる豊な森づくりを学びました。

 

そのひとつの方法である「皮むき間伐」をやってきました!

 

まず間伐のはなしから、そして皮むき間伐がなぜ森を豊にしていくのかをお話しします!

 

[目次]

1. 間伐ってなんですか!

2. 皮むき間伐ってなんですか!

3. 皮を剥むかれた木は?

4. 森を豊にする

5. 体験した感想

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1. 間伐ってなんですか!

森の木を見ると、まっすぐにグーっと伸びていて葉が細い木が多いと感じませんか?

 

あのまっすぐにグーっと伸びていて葉が細い木の正体はスギとヒノキです。かつて建材などに使うために植えれられた、いわば人工林です。

 

本の森の約40%は人工林で、その内の75%はスギとヒノキです。

 

自然の中で、人が手を加えてしまった環境は、人と共生しないと逆に自然環境の悪化につながることがあります。

 

人工林も同じで、人の手がないと環境の維持ができなくなってしまいます。放置されてしまうと、木だけの問題ではなく、森全体に影響が及びます。

 

スギやヒノキは、真っ直ぐに高く上に成長しようとします。

 

どこから生えてきても、たとえ横から生えて来ようとも真っすぐに上へと成長しようとします。

↓わかります?笑

 

スギやヒノキしかない環境では、皆が上へ上へと成長しようとするので木と木と間が密集してしまい、上の高いところで日光を木が塞いでしまいます。

 

そうなると、森の下の方には日光が届かずにいるため、下にいる植生は光合成ができなくなり生き物が減ってしまう問題が出てきます。

 

また、木は成長とともに根っこも伸びていきます。

そうなると他の根っこと絡み合って喧嘩してしまうため、土壌深くに根っこの伸ばすことができません。

以前、川になぜ水が流れるかで記事にしましたが、根っこが下に伸びないと、森全体に空気と水を送ることができないため、森の環境破壊につながってしまいます。

 

junji-greenlab.hatenablog.com

 

 

また、土砂崩れの原因や洪水の原因にもなったりします。

この問題を防いで、木も健康に森全体も健康にするために、密集した木に隙間をつくることが大切です。

そのために木を伐採する「間伐」という作業が必要になります。

 

2. 皮むき間伐ってなんですか!

通常の間伐は重機など機械を導入しての間伐します。

しかし、コストもかかるし、誰でもできる作業ではありません。

 

皮むき間伐は、女性ができますし、子ども一緒にできるのか特徴で、さらに自然も守りながらコストのかからない方法で間伐することができます。

 

皮むき間伐は、スギやヒノキなどの皮をむいて、皮を剥いた状態で1年間立ち枯れさせて、伐採する方法です。

 

樹皮は、血管的な役割をしていて、木全体に水を送ります。

 

その木の皮を、一周ベリっと剥がすだけで水分を送ることができないため、あとは枯れるのをまつだけです。

 

しかし、この間伐された木は建材や家具などにもしようできるため、そのこと考えた皮のむき方をしないといけません。

 

樹皮には虫がつきやすいため、樹皮をできるだけ残さない方法で皮を剥ぎます。

 

皮を四方八方から同時に引っ張ると、上の方までむくことができます。そうすることで、残っている樹皮の面積を狭くすることができます。

 






3. 皮を剥むかれた木は?

皮を剥いた直後の木は水分でテカテカピカピカしていて、肌にぬりたくなるようになりますよ。

実際に一緒に作業をしていた大人も子どもも肌に塗っていました。

 

その木を見ると、木はやっぱり生きているんだなって実感することができます。

 

皮を剥かれた木は、そのままにして1年後に切られます。

 

1年後は、水分は抜かれた状態になり、重さは3分の1になっています。

 

硬度もなくなっているようで、ノコギリでも伐採できるまでになっているようです。

 

伐採されたあときは、人の手で持ち運びしやすいようにさらにカットをして女性でも持ち運ぶことができて、細い丸太だと子どもでも持ち運びができます。

 

4. 森を豊にする

この皮むき間伐は、持続可能に環境を守りながら間伐ができることがとても重要なポイントです。

 

体力も入りますし、力仕事ではありますが、重機を入れることなく人の手ですることができるので、コストもかからない持続可能な方法です。

 

間伐した場所では徐々に葉が落ちていき、葉が落ちた場所では、葉がやがて土に還ります。また、日光も地面まで届くのでどんどん森の生き物の種類が増えていき、森が豊になっていきます。

 

森が豊になることは、森とつながっている川も豊になり、川が豊になると海まで豊になります。

 

皮むき間伐された木は、樹皮が出すフィトンチッドと呼ばれる木の成分を出します。

フィトンチッドは、防虫効果と防腐効果があります。虫を寄せ付けはしないが、人間にとってはリラックス効果があります。

また、森には多くの動物の死骸がありますが、このフィトンチッドのおかげで異臭を防いでいます。

 

通常の木材は、水分を抜くため人口乾燥機を使うのですが、皮むきされた木材は伐採時にすでにほとんど枯れた状態なので人口乾燥機を使うことはありません。

 

自然乾燥された木材は、ひび割れも少なく、フィトンチッドが多く残っています。なので木の香りが残り、リラックス効果を保ったまま建材につかわれます。

 

僕は以前、カフェの立ち上げをしたのですが、そのカフェの内装に使用したのが、糸島の森で皮むき間伐された木材です。

 

家具も同じ木材を使った家具で、木の香りがいまだに部屋中に漂っています。

 

5. 体験した感想

その時こられていた方は、女性が多かったのが面白かったです。

 

山仕事は、男性のイメージがやっぱり残ってしまいますが、若い女性から60代の女性までいて、子どもも一緒に参加されていました。

 

「効率を求めて早く大量に」を目的となると、機械を導入して、力のある男がする仕事になってしまいガチですが、持続可能性を考えると、本来誰でもできる作業なんだと気付かされました。

 

また、こういったことを繰り返すことで、自然の大切さを感じますし、自然の変化も見られますし、人間だけでは決して生きられない。森が命を巡らせていることに気づきます。

 

緑の仕事は必要なことです。

 

それは経験しないと、わからないことかもしれません。

 

ぜひ、「皮むき間伐 体験」と調べて体験して感じてみてください!

 

ちなみに時期は春~夏にかけてだと思います!

 

長靴も良いと思いますが、足袋で行くことをおすすめします!!

 

 

今日も読んでいただき、ありがとうございます!

 

じゅんじのブログでは、エシカルライフ、サステナブルライフ、環境問題を主に、あらゆる社会課題について共有したり、心が楽になる、心が健康になるようなことを皆様にお届けします!

 

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